【大公開】美大建築学生の設計環境
学生はとにかくお金をかけずにいかに高いクオリティの成果物を作るかに苦心します。
そして、時間も掛けたくない!
ということで、たくさんのツールを使いがちです。
例えば、図面を書くときはCAD、パース制作はCGを書いたり、模型写真を撮ったりしてAdobe Photoshopで加工!そして、最終的に多くの場合はコンセプトボードに図面とパースを載せてまとめます。この時にAdobe illustratorでデザインする。
といった具合にです。
今回は特に空間のスタディをして図面を書くまであたりに焦点を当てて、僕の回りの状況(どんなPCソフトウェアを使っているかなど!)を書いていこうかなと思います。
と、その前にまずは前提として使用するソフトウェア(以下、ソフト)について簡単にまとめておきます!
CAD
建築図面を制作するために使用するソフト。製図台で図面を描くのと同じように2次元で平面立面断面を描く2D系ソフトとCGのモデリングと同じようにPC上で3次元的に描いていく3D系のソフトに分類できます。
2D系
JWCAD
VecterWorks
3D系
Revit
ArchiCAD
VecterWorks
モデリングソフト
これは主にCG制作時に使用できるものです。建築設計のみならず、映像作品を制作するときなどにも使われるため、膨大な種類がある印象です。
Sketchup(3DCADとも言い切れる...か?)
3dsMAX
Cinema4D
などなど
ざっと挙げてみましたが、こんな感じでしょうか?細かく考えると基本的には2Dだけど、3Dにも対応しているものなんかもあるので、境目って曖昧かもしれません。
使用CADは?
大学生はJWCADかVecterworksを使う事が多いみたいですね。実務レベルだとAutoCADの割合が増えるのかな?まあ、CADはまだまだ新しいツールなので年々変動している感じでしょうか。
僕の学校ではJWCADを習います。数年前まではVecterworksを習ってたらしいですが、年間1万円ほどのライセンス料がネックとなり、無料のJWCADに変わったらしいです。
JWCADは無料の割に高性能でユーザーが増えているらしいですね。それに対応した流れが教育現場でも起きているということでしょうか。
もはや製図にCADは必須という感覚です。時間のかかる手描きをする人はほとんどいません。(たまに差別化を図るためあえて手描きをする人もいるけど、そこに時間を掛けるならもっとパースかけるだろ!模型作れるだろ!って雰囲気ですね。。)
僕自身は知り合いの建築士の方がAutoCADを使っているという話をお聞きして、
「AutoCADも使えた方がいいのかなー」と思い、大学のパソコンに入っていたソフトをさわってみたことはあるのですが、同じCADと言えども概念が全く異なるようで使えませんでした…。
僕の設計環境
と言うことで結局、JWCADをメインに設計をやっていたのですが、僕はSketchUpと組み合わせて作業を行います。
SketchUpはCADを習うついでに大学院生の先輩から、さらっと教えてもらった程度でしたが、僕は必要性を強く実感したのでその後、ソフトをいじってみて修得した感じです。
普段はSketchUpでガンガンデータを描いてスタディして、構想が固まってきたらJWCADとSketchUpを行き来して図面を描いて、パースも描くという感じです。
ただ、BIMのように合理的な手法で設計したい僕はSketchUpでは満足できなくなり、最近はAutoCADを作るAutodesk社が出しているREVITというソフトを中心に作業を行うこともしています。
とはいえ、SketchUpは直感的に操作が出来てとても扱いやすいソフトであるため、重宝しています。スタディにも使えるし、最悪パースにも使えるので...
他にもAdobeCCのライセンス契約をしているので、illustrator、Photoshopなど各種ソフトが使える状況です。なので、それらを駆使して成果物をまとめていく感じです。
まとめると...
新しく入ってきた後輩たちに僕がおすすめするとしたら、やはりSketchUpを用いることです。make版だと無料な上にとても扱いやすいソフトです。それでいて、作業の効率化が図りやすいためスタディ段階から、パース描きまでぜひとも活用すべきツールだと言えます。日本語の解説サイトはまだまだ多くはありませんが、それでも数年前に比べれば分かりやすい解説が増えてきた印象です。(あくまで個人の印象です笑)
少し英語ができる方であれば、英語の解説は山のようにあるので、それを参考にしてみるのも効果的かと思います。
さらに、SketchUpは無料版でもプラグインが動き機能を拡張することが可能です(2017年11月現在)。インターネット上に様々な無料プラグインを公開してくださっている方々がいるのでそれらを使わせていただくなら、さらに多くの機能を使うことができるようになります。
これらを無料で使わせていただけるのは学生にとっては本当にありがたい限りですね。
ということで、今回はこの辺まで。
ソフトはいろいろありますが、結局はツールでしかないので、あまりとらわれすぎないように気を付けたいと思います。